あるある体験記WAKARU編集のワタアメです。
最近、クリスマスが近づいてきて
ツリーやイルミネーションが点灯しはじめてワクワクしますよね!
今回はイルミネーションの季節に思い出す
何事もやりすぎは良くないよね、ってお話です。
とある年の12月。仕事関係の友人から誘ってもらった飲み会で知り合った人に誘われデートに行きました。
六本木駅で待ち合わせだったのですが、待っていたのは大きめの黒縁メガネをかけ、
黒い中折れ帽子を被り、よくわかんない長いベストみたいなのを着た男の人でした。
あれ、スーツの時と雰囲気違うな、でもこういうメガネや服が流行りなのかな、
おしゃれに関心があるのはいいよね、いやでもオシャレが過ぎるとの印象は拭えん、
と一通りの葛藤を高速回転させ、
とりあえずご飯するには早い時間だったので駅の近くの喫茶店でお茶をすることに。
知り合ったばかりなので自分の仕事や趣味、
住んでいるところについての話などをしていたのですが、そんな中とある質問をされました。
「ワタアメさんの好きなタイプの人ってどんな人ですか?」
そして私は何気なくこう答えました。
「うーん、少年っぽい感じの明るくて元気な人かな~」
私は当時、爽やかで笑顔が素敵でちょっと可愛い感じの男性が好きでした。
岡田将生くんとか菅田将暉くんとか田中圭くんとか。
こう母性本能をくすぐる系の癒し系の男性を想定して話をしていました。
まさかこのテキトーな回答が悲劇を招くことになるとは…。
その後、六本木ヒルズやミッドタウンでショッピングをし、
食事に向かうときには夜もふけて六本木の街の
イルミネーションの灯が幻想的な空間を作り出していました。
そんな中、隣りにいた彼が
「うわー!すげーすげー!めっちゃキレイー!」
と大声ではしゃぎはじめました。え?ちょっと今何デシベルで言った?ってくらい大声。
近くにいたカップルがビクってなったくらい大声。
急にどうしちゃったんだろ、音量間違えちゃったのかな、
って最初は思ってたんですが、違うエリアに行くたびに
「すげー!すげー!」の連呼。
あれ?ちょっとまってそんなキャラだった?!
さっきまで敬語まじりで喋ってたじゃん!?と私は大混乱。
もうなんかそのオシャレであろう大きな黒縁メガネも
面白パーティでおなじみの鼻眼鏡に見えてくるし、帽子も相まって道化感がすごいんですけど…。
まじ恥ずかしい。まじ早く帰りたい。そう思った私にフラッシュバックした数時間前の会話。
『ワタアメさんの好きなタイプの人ってどんな人ですか?』
『うーん、少年っぽい感じの明るくて元気な人かな~』
私の好みは「少年っぽい人」であって「少年」じゃなーーーーーい!!!!
そんな無邪気イルミネーション地獄の後、行ったイタリアンレストランでも
「これちょーおいしい!」「これ食べ方わかんない~」とさらなる幼児退行をみせる彼。
あれ?私息子とご飯に来たんだっけ?一回も出産したことないけど。
あ、こいつ成人済みの他人だったわ。
そんな苦い経験を経て、それ以来好みのタイプに「少年っぽい人」は言わなくなりました。
そして相手の好みに合わせすぎて自分を偽るのはよくないな、って学びました。
本当の自分じゃない姿って絶対わかっちゃいますから。
イラスト:すずはらだ