こんにちは。WAKARU編集のマチルダです。
見知らぬ人として出会い、少し控えめな彼らが、会社でがっつり仕事をする状況で出会ったら、、、
そんなお話です。
私は転職経験があるんですが、専門的な体力系の仕事からIT系の仕事に転職したときの話。
その当時、IT=オタク=変人 というイメージも強かったのですが、入ってみたらそんなこともなく、
普通にコミュニケーションも取れるし、飲みにも行きます。(すみませんでした)
そんな中、私がいる会社に常駐してるエンジニアで27歳のAさんという男性がいました。
この方、最初から目も合わさず、挨拶もしてくれず、会話もなく、わたしを避けてばかりで、まったくどういう人かわからないなあ…というイメージでした。
3ヶ月くらい経った頃、事件は突然起きました。
いつものように会社にいき、挨拶のないAさんにも一応挨拶をし、席に付きます。
PCをたちあげメールをチェックしていたら、スカイプがきました。
「相変わらず、今日もおキレイですね。」
え、だれ?と思ったら、例のAさんでした。
念の為、私が高飛車じゃないですよとアピールだけさせてください。(?)
私が働いてる会社は、全体で従業員数300人いましたが、私は営業所務めだったので、そこでは女性が3人。
40歳既婚者コーダー、38歳独身ディレクター(恋人あり)、
そして私、25歳独身デザイナー(恋人なし)。
若くて独身となれば、多少ブスでもいいのです。(失礼だろ)
なので、そんな言葉がきても
「ああ、そういう話のネタ探し的なかんじね…」
という感じで、
「そんなことないですよ!Aさんも今日のシャツ素敵ですね!」
とまじでテキトーに返したところ。
「いつも、見てます。明日も。」
という返信が。
今なら瞬間的にぞわっとするんですが、
当時の私は「まあ毎日休まず出社してるしなあ(笑)てか明日って!未来か!(笑)」
というちょっとアホな事を考えながら、
「ありがとうございます!皆勤賞目指します!!」
と意味不明な返信をして、終わりました。
次の日。
Aさん「マチルダさん、僕ね、マチルダさんと結婚したら、っていう未来予想図があるんですよ。」
わたし「なにそのドリカムwwwwww」
この時点でも私はこの人めっちゃおもしろい人だなーという感じです。
また次の日。
Aさん「今日はマチさんにおにぎり作ってきました。海苔はありませんが、具は梅干しです。」
わたし「え?なんでですか…?(汗」
この時点で、ちょっと不気味だなと感じてきます。
そして次の日も次の日もおにぎりの具をかえて手作りで作ってわたしのデスクにおいて置きます。
もはやホラーです。
食べてる所がみたいともいわれましが、申し訳ないですが1つも食べてません。
こっそり捨てていました。(お米の神様ごめんなさい)
そんな事が2週間くらい続いたあと、
Aさん「マっちゃん、今日はクリスマスイブなので、僕1Fの駐車場で待ってます。今日は抱きしめたい。」
ひえええええええええええええええええええ
この人、やばくね!?
時々送ってくる、私と結婚した後の未来予想図…(子供は2人とか)
仲良くなった覚えはないが、日に日に親しくなっている呼び名…(マチルダさん→マチさん→マっちゃん)
なに触って作ったかわからない、毎日もらうおにぎり…(梅、さけ、おかか、のローテンション)
全部、やべえ…
もうドン引きしすぎて、ブラジルまでめり込むくらい引いていた私は、
「わたしAさん怖いです。やめてください。」
と送ったところ、
斜め前の彼がじーーーーっと私のことをすごい形相で睨んでいるのです。
もうね、もう一回いいますけど、ホラーですから。
この歳で、人にねっとりと睨まれることあります?
もう一回いいますけど、ホラーですから。
どうしよう!とテンパった瞬間、IT=オタク=変人というイコールを思い出し、ふと考えてみました。
そもそも、オタクっていうジャンルが、なんで世間一般的に気持ちわるいと言われるというと、
人と触れ合わなさすぎてできた、コミュニケーションの欠如だとおもいました。
例えば、「好きな俳優誰ですか?」って聞いたら、
「僕は趣味がゲームなんだけど、そのキャラクターがすきで、
こないだその握手会にいったんだけど、ほんと顔小さくて可愛くて、次も行きたいとおもってて…」
っていう、自分が好きなものに酔って暴走し、会話が成り立たたない状態に違和感があるんです。
だから、IT=オタク=変人 は偏見なので、話せばわかるかも…
と思いなおし、また送りました。
「先程はすみません。言い過ぎましたね。でも私、人の作ったおにぎりが食べられなくて…
あと愛称より、名字が気に入ってるんです。会社には秘密ですが、こないだ彼氏できました。」
普通にみたら支離滅裂です。何書いてるんだろうって思いますが、当時の私はこれが精一杯でした。
しかしそのあときた返信が
「ああ、そうだったんですね。
言ってくれればわかったのに。
いけない子だね、
お仕置きしたい。」
…負のループでした。(笑)
でもその後、実は他の女性にも同じようなことをしていたとのことで、Aさんは1ヶ月後にクビになりましたが、同僚の女性に今まであった事の顛末を説明したところ
同僚「あははは!私の場合は、気持ち悪いです。で一刀両断だっけど、マチルダは優しいんだね。
あといつも思ってたけど、自分に自信ないよね。私なんかにかまってくれて悪いな…みたいなとこあるよ。
マチルダも変わってるよね。ある意味、類は友を呼んでるのかも。」
このアドバイスで私は変人なんだと気づきました…!!(笑)
コミュニケーションの欠如、というより自分の価値を、自分で下げてる、変わった人。
だから過去、突如となく変わった人たちと出会ったのか。
もう納得です。
そういう人が、類は友を呼ぶのかもしれない…
そしてそんな変人同士の恋愛が、将来訪れるかもしれない…!
わたしは変人と結婚する、変人なのかもしれない!!!
と妙に納得した25歳の冬でした。
イラスト:すずはらだ